お知らせ

「文字で語る」のコンテンツを開始してみました。
当面実験運用です。
メインのホームページに整理する前の情報をお送りします。
断片的にはなってしまいますが、お役に立てるようにがんばります。
執筆担当は荻野です。応援メッセージやクレームもどんどん待っています。(^^)

2013年1月29日火曜日

SE構法の強さ(ちょっと専門的:塑性後の話)

SE構法の強さは、逆説的ですが壊れ方にもあります。
在来木造でも柱や壁をどんどん増やしていけば、強い建物はできます。
しかし、どんな建物でも想定される限界はあります。(柱壁ばかりでは使い勝手も良くありません。暗い狭い部屋ばかりになってしまうかもしれません。)
建物が限界を超えて壊れるときに、木造は急激に耐力がなくなります。
細い木の棒を、ポキッと折ったところを想像してください。
一般的な金物工法は、接合に金物を使ってはいても崩壊は木部で起こります。ボキッと、建物が折れてしまうわけです。
SE構法の場合、構造計算により金属部分で壊れるように計画されています。細い金属の棒を折り曲げる時を想像してください。ポキッとは折れずに、ずいぶん粘ることが想像できます。
このことは、木造で構造計算(応力計算)をしっかり行う場合でもなかなか実現できないSE構法だけの大きな特徴と言えます。
(塑性域後の構造変形を一般建築で考慮することはほとんどありません。SE構法では実験結果に伴う接合部特性として取り扱われています。)
在来木造とSE構法で同じ建物を同じ強度になるように計画した場合、限界を超えた大きな力が加わった場合、柱がポキッとなるか粘り続けるかの差があります。
想定内の地震についてがんばれる構法はたくさんありますが、想定外の地震が来た場合に命を守るという粘り強さは、SE構法の大きな特徴の一つです。

と、ここまで書いて、NCNのホームページを探したけど、記述がないねぇ。
いくら一般的ではないとはいえ、説明ページがないとは。(いや、あるかもしれませんが。見つけにくい?)
開発者の気持、広報知らずみたいな(^_^;)。

2013年1月28日月曜日

SE構法は高いといわれますがⅡ

SE構法は高いといわれますが、同じ構造強度を実現しようと思ったら多くの場合逆転します。

在来工法でもSE構法と同じ程度の強度を実現できるかもしれません。(実際には、粘り強さなどの面でどうしても及ばないところはあるのですが。)

しかし、SE構法と同じように強度計算をし、地震時に力が集中するところの補強などを行い、確実な強度を担保できる建物にしようとすると、多くの場合でSE構法より高くなります。

SE構法は、あいまいな強さの在来工法よりは高いですが、同じようにしっかり確実に卓越した強度を持つ在来工法よりは安くできます。

我々は、SE構法はお値打ちな構法だと思って推進しています。

2013年1月26日土曜日

やっぱり「一体」は好きになれない(個人的な意見です(^^;by荻野)

昨日、お客さんと話をしていて、屋根一体型の太陽光パネルの話題が出ました。

今、この瞬間だけを考えればメリットはあるんですけどね。屋根材の重複も防げるし。(実際には屋根一体型の太陽光パネルは、屋根材同等程度の防火性能を求められたりすることもありパネル自体が高価なため、価格的には巷言われるようなメリットはないのだけれど。)

しかし、やはり、「設備」に類するものを建物と一体化するのは好きになれないなぁ。

15年前のテレビが壁に埋め込まれていて容易に変えられないとしたら。15年前のエアコンが壁に埋め込まれていて容易に変えられないとしたら。15年前の給湯設備が壁に埋め込まれていて容易に変えられないとしたら。15年前の暖房器具が壁に埋め込まれていて容易に変えられないとしたら。

うちの会社の場合、200年住宅を標榜し長期優良住宅にも標準的に取り組み、水道配管のメンテナンス性(取り換えが容易な工夫も)まで気を遣う設計をしながら、一体型の設備類の採用って自己矛盾になっちゃいますしね。

太陽光パネルだって粗悪な製品では5年後程度から劣化がみられるものあったり、もちろん、そういうことのないような品質の高いものを選択するということは大切なんですが、それでも性能の低下を伴う劣化は起きます。何より、技術革新に力を入れている分野であり、今の製品が5年10年後に「超時代遅れ」の製品になっていることは想像できます。

別に太陽光パネルだけを責めるわけではないですが、よほどデザイン的なメリットがあったり、制度などの特別な事情がない限り「一体」設備は、やはり好きになれないな。と思います。

床暖房より、同じ輻射系暖房であれば床置き式の蓄熱式暖房器具のほうが好きだったりするのも、そういう所以です。
考え方ひとつなので、そのあたりのメリットデメリットを、お施主さんがご判断いただいたうえでの決定であれば何も問題はありませんし、自分の考えを押し付けるようなテーマでもないのですが。

ちなみに、一般的なビルトインコンロ(ガスもIHも)やビルトイン食洗器などは、容易に取り換えができるようになっています。

2013年1月21日月曜日

家庭用コンセントに電源としてのUSB規格!?


ちょっと前にみた記事で、出典を見つけられないので覚書きです。

USBの次世代規格が100Wくらいまでの電気の供給に対応することがほぼ決まり(すでに独自規格では製品があるのかな?)のようです。

太陽光発電や蓄電池といった設備が家庭でもポピュラーになった今、直流のまま活用する電源が家庭にも欲しくなるだろうと思っていましたが、USB規格は、自分的にも穴でした。
家庭内でも直流配線が普及すれば、元々直流の方が素性の良い種類の家電なんかは、少しずつ置き換わるかも。コードレス○○とかは全部いいですね。

こういう家電が増えて、電気自動車も普及すれば、普通に家で使っている家電を自動車内に持ち込むことも可能そう。

100Wあれば、家庭内の直流用途には十分対応できますし、近未来までの蓄電池の能力を考えれば、交流で、通常の家電をばりばり使うのは厳しいのでむしろちょうど良い気もします。

<太陽光発電>直流⇒交流⇒<蓄電池>直流⇒交流⇒<電気自動車>直流
冗談みたいな話ですが、一般的な現在のシステムは上の⇒の数だけ直⇒交変換をやっているのが普通なのです。太陽光パネルやパワーコンディショナーの効率を数パーセント単位で議論しているのがばかばかしくなるような現状です。
パナソニックは、システム全体をそろえれば上記の点かなり解消できますが、独自規格なので将来性が疑問です。でも、ほとんどスルー状態の他社より問題意識がある分マシです。囲い込もうとする体質が商売的には足を引っ張るだろうと予想しますが。(って余談ですね。)

コンセントがUSBで標準化されれば、太陽光-蓄電地-電気自動車 みたいな基幹端子は、まぁ、独自でもいいかもしれませんけど。(自動車の方はCHAdeMOの次を早く日本も目指した方がいいと、個人的には思いますが。)

というわけで、横道にそれたことを書いてしまいましたが、家庭内のコンセントに普通にUSB端子が使われる時代が来るかもしれないという、自分へのメモでした。