お知らせ

「文字で語る」のコンテンツを開始してみました。
当面実験運用です。
メインのホームページに整理する前の情報をお送りします。
断片的にはなってしまいますが、お役に立てるようにがんばります。
執筆担当は荻野です。応援メッセージやクレームもどんどん待っています。(^^)

2012年6月13日水曜日

「え!身内の土地でも自由に家を建てられないの?」

 

家を建てる際には、いろいろな制限があります。自分や身内の敷地だというだけで、好きに何でも建てられるわけではありません。そんな中で、最近の多いご相談が、「親の畑に家が建てたいんだけど?」というようなものです。

実は、農地(畑や田んぼなど)は特別に法律で管理されており、どんな農地であれ、その土地を農地以外に利用するには、何かしらの手続きが必要です。

「日本の国土から、農地を減らすには、手続きが必要。」

と、まずは覚えておいてください。

少し前に家を建てた方は、「何とか抜け道があるのでは?」と思いがちですが、そんな「抜け道」も今ではほとんどない、と思ってください。(これについては、公のブログで書けるのはここまでです。)

 

<この話題は、まだまだ続きますが、一旦公開します。>

2012年6月9日土曜日

0エネルギーという考え方の解説(ちょっとつまらない内容(-_-;))


「0エネルギー住宅」という表現は、どんな状態を指すんだろうな?と、疑問に思っていました。
住む人によってエネルギーの使い方が違うので、なかなか一定の基準を設けるのは難しいような気がします。

しかし、今年は住宅の「ゼロ・エネルギー化推進事業」が行われ、その中で一定の考え方が示されていますので、簡単に解説してみたいと思います。


まず最初に、「光熱費が0円」になる住宅と、「0エネルギー」の違いをおさらいします。
光熱費0円というのは、その名の通り、光熱費が差し引き0円以下になる事ですが、これは、もっぱら太陽光発電による電気の高額買い取り制度を前提として、高い値段で電気を売りながら、安い値段の光熱費をできる限り利用する事で、金銭的な収支を均衡にしていくというものです。
一般的に、光熱費が0円になっても、エネルギーの使用量そのものは0にはなりません。

これに対し、0エネルギー住宅というものは、使うエネルギーそのものを差し引き0にしていく考え方です。

この検証には、エネルギーの単位であるJ(ジュール)が用いられます。
住宅が使う総エネルギーを省エネと太陽光発電等ですべてまかなえる事を0エネルギー住宅と定義しています。


もう少し細かくみていくと、
まず、標準的な仕様の住宅を想定し、その住宅が標準的に使うエネルギーを定義します。
その標準的な仕様に対し、断熱性能を上げたり省エネルギー設備を利用したりで、削減できるエネルギーをまず考えます。
次に、太陽光発電などで作り出せるエネルギーを考えます。
この、削減できるエネルギーと作り出すエネルギーを足したものの、標準的な住宅の使うエネルギー量に対しての割合を考え、それが100%を越えるものを「0エネルギー住宅」と定義しています。

ややこしいので、簡易的な概念を下記に書きます。

標準的な住宅が仮に1年で50GJのエネルギーがかかるとします。(面積や補正計算はすべて割愛します。)
いろいろな対策で省エネできて、実際には年間40GJで大丈夫な性能の高い建物を計画できたとします。(10GJ/年削減できた)
これに、40GJのエネルギーを生み出す太陽光発電を載せた場合

(10GJ+40GJ)/50GJ=100% という事になり、0エネルギーとなります。
この割合を「削減率」と呼んでいます。

さらに省エネを進め15GJ/年の節約と、もう少したくさんの太陽光発電を導入でき45GJ/年の発電ができた場合、

(15GJ+45GJ)/50GJ=120% となり、削減率は120%になりますので、20%のエネルギーを生み出すという事になります。


余談ですが、標準的な住宅を仮定する事のメリットは、省エネ化した住宅を分母に置く事によって、見た目上の削減率が大きくなりすぎないようにだとおもいます。

上記の例だと、太陽光発電の発電量が45GJ/年の時、省エネが進んだ住宅の必要エネルギーの35GJ/年を分母に考えると、
45GJ/35GJ=128%以上 となってしまいます。

実際に計画する仕様に対してではなく、標準的な仕様に対しての削減率を考え、それが100%以上を求めていくという事ですね。



こういった数字のお遊びは、あまり真に受けすぎるのも意味がないところもあります。
実際の計算に使う定数は、一定の根拠はあるとは言え、個別の正解を導くようなものではありません。
また、面積は考慮するといっても間取りでも条件は変わるでしょう。
もちろん、暮らし方によっても実際に使うエネルギーは大きく変動します。


しかしまぁ、一応、その考え方を理解しておくのは無駄ではないと思います。

国は、徐々に削減率100%以上の住宅を増やしていきたいのだと思いますが、もし、多くの住宅がそういう仕様になってしまうと、電力会社やガス会社は商売あがったりですね。
需給ギャップを埋めてもらわないと暮らしていけませんから、お世話にならずにすむという事はないでしょうけど、購入エネルギーが差し引き0以下で商売が成り立つとすると、売るエネルギーの方が安くなる時代も来るかもしれませんね。(考えてみれば、こちらが当たり前ですからね。)


弊社の0エネルギー住宅に関する取り組みや考え方については、また機会があれば「文字で語」っていきます。

2012年6月7日木曜日

節電の夏→ピークシフトを心がけましょう


 この地方は原発依存率の低い中部電力管内であるため、電力需給の逼迫はそれほどでもありません。しかし、より逼迫した関西電力エリアに融通しやすい60Hz帯の仲間※ですので、少しでも協力できる事を考えたいと思います。(※西日本が60Hz、東日本が50Hzです。)特に、13時から16時のピーク時間帯の電気を減らす工夫をしたいものです。

気をつけたいのは、熱中症になるほどがんばらないようにすることです。
暑さの人体への悪影響は、人によってあまり変わらないそうです。このため、特に「暑さに強い。」と思っている方は、言い換えれば暑さを感じにくいという事でもあり、知らず知らずの間に大きな負担がかかってしまうこともあります。温度計を設置して目で見て適切な温度管理を行えるようにしておくなど、無理しすぎない準備をしておきましょう。

今年の夏は、節約も大切ですが、それ以上にピーク時を避けて電気を使う事が求められています。



「無理をしすぎないピークシフト」


節約に目を奪われがちですが、高断熱のお住まいであれば午前中冷房をいれてお部屋の中の家具や建物を冷やした状態にしておくと、ピーク時間帯にエアコンを止めても暫く快適に過ごす事ができます。特に、窓の開けられない雨降りの日などは有効です。
逆に、ぎりぎりまで我慢して、一番暑い時間帯に少しだけエアコンを入れるというような使い方は、今年の夏に限っては逆効果です。我慢できなそうもなければ、早めにエアコンを入れ室内の温度を下げ、ピーク時に一気に負荷がかかるような事のないようにしてやりましょう。
雨天でも窓を開けておける網戸を取り付けたり、(写真カット)日よけを取り付けたりという導入の容易なものから、自宅で発電する「太陽光発電」や、深夜電力を貯めてピーク時に使う「蓄電システム」など高度な設備まで、暮らしを我慢せずにピークシフトできる設備として有効です。
もちろん、一般家電の使用や、冷蔵庫の開け閉めなども、ピーク時間帯はできるだけ控えたいものです。

弊社でも、作業場で機械を動かす作業はできるだけ午前中に行うように気をつけていきたいと思います。

「住宅のゼロ・エネルギー化推進事業」「地域型住宅ブランド化事業」への応募

国の今年の住宅政策が出そろってきました。
相変わらず中小工務店向けにいろいろな施策を考えてくれています。
財政を考えると心配になりますが、どうせ誰かが使うなら、有意義に利用したいものです。弊社も応募をしています。※狭き門なので採択されるかどうかは、まだわかりません。

というわけで、今年のキーワードは「0エネルギー住宅」「長期優良住宅」「地域材利用」の3つです。ただし、今年は自由な建物の計画をして補助金をもらうという事は難しく、要件を満たす決まった仕様にした場合に補助金が出るという形式です。ですので、それぞれ、「165万円」「100万円」「120万円」(同時に2つは不可)もらうためには、決まった仕様の良い構造や設備を導入しなければなりません。しかし、差額を補填してくれて良い家になるのであればお施主様には大変なメリットです。
せっかくの機会ですので、同じ金額でワンランク上の住宅をゲットしてみてはいかがでしょう?

SE構法は高いけど高くない


構造計算による安心
構造計計算代が高い:構造計算をしないのと比べると高いけど、構造計算費としては格安。
SE金物が高い:しっかりしている分高いです。
基礎が高い:無検討のローコスト基礎よりは高いけど、安全が計算された基礎の中では、基礎最適設計により格安。
長期優良住宅の書類代が高い:長期優良住宅の認定を受けない建物よりは高いけど、認定を受ける費用としては格安。


さらに、SE住宅ローン(フラット35の中で業界最低金利に合わせて下記のメリットが受けられます)利用時のメリット
フラット35Sエコ利用時に建物の適合書・審査・検査が無料
住宅ローン返済が厳しくなったときの家賃返済特約が付く(収入減などの事情によって住宅ローンの返済が困難になった場合の残債リスクを低減)
地震保険が割り引きになる


つまり、
「長期優良住宅でなく、構造計算を行わず、吟味しない基礎と吟味しない構造で、よく検討しないで近くの都市銀行で住宅ローンを組んだ場合の家」よりも、SE構法は高くなりますが、
「長期優良住宅で、構造計算を行い、安全を確かめた基礎と構造で、金利変動のないフラット35Sエコで住宅ローンを組む場合の家」の中では、SE構造は最高に質が高く、お値打ちな構法です。
木造系ハウスメーカーの最上級構法(住友林業のビックフレーム構法など)と比較しても、勝るとも劣らない構造の建物として、圧倒的にお値打ちです。